使用している暖房器具で住宅の性能が判る?

草原住宅「循環空調システム」は、第3種換気を活用するシンプルな「全館空調」です。

性能と省エネを両立させるとシンプルな設備に。

低温暖房で「エアコンが故障してる」と誤解される方も?

■住宅の暖房温度は、住宅性能が高くなるほど体感温度に近い低温になります

省エネ基準と暖房温度の変遷

現行の「省エネ基準」の温熱環境最高等級は「等級4」です。暖房器具は蓄熱式暖房・床暖房・エアコンが主流で、暖房で供給する温度は45〜60℃程度です。「省エネ基準」の最低等級1の場合は、石油ストーブ等で800℃もの高温の暖房設備が必要でした。大半の方は石油ストーブの温度がそんなに高温とは思っていないようですが、蝋燭の炎の温度が何度あるかご存じでしょうか?蝋燭は芯の斜め上の外側にある青い炎が一番高い温度で、約1,400℃です。その他の暖房に使用される直火は、全てこの様な高温の暖房なので火災の原因にもなるのです。

■住宅の高断熱・高気密性能と暖房器具の関係

上記、等級3までの住宅は、断熱不良で暖房経費が非常に高く、基礎内部を電気で暖めるシーズヒータなどは、月額6万円もの電気料が必要でした。今までの一般住宅では炊事はガス、風呂は灯油かガス、暖房は灯油か電気、照明の電気と言うように、ガス・灯油・電気の3種類の燃料を消費し、暖冷房+光熱費+生活電気の合計は、1家庭(4〜6人)月額平均26,000円以上でも普通でした。現在も築30年以上の住宅は、ほぼ同じです。断熱・気密性能・開口部性能など、住宅の性能と給湯器(石油・ガス・電気・エコキュート等)の違いで光熱費の差は大きくなります。

高温の床暖房は、体内に対流が起こり危険?

人体は、70%以上が水分で出来ており、常に体内水分の影響を受けています。

■意外に危険性が認識されにくい高温床暖房

性能が悪い住宅での床暖房は危険です。ISO(国際標準化機構)やドイツの工業規格では、床表面温度は29℃以下、スウェーデンでは27℃以下と定められています。高性能住宅では、22℃程度の低温暖房でも快適ですが、住宅性能が悪い場合の床暖房は、韓国のオンドルのように体温に近い高温を必要とする床暖房もあります。床暖房に薄いカーペットなどを敷いて横になると、人体の床の接地面と上半身に温度差ができて、対流がうまく行かなくなり、だるさを訴える方もいます。イス生活でも、床が暖かいと足湯に浸かっているようで、足裏がだるいと訴える方もいます。北欧では、玄関や廊下に床暖房を使用し、居室ではほとんど使用しません。

■草原住宅「循環空調システム」は、エアコン1台で22℃+αの低温暖房!

30年前の住宅は、800℃の高温暖房で、一部屋だけ暖める個室暖房でしたが、それと比較して草原住宅「循環空調システム」は、22℃+αの低温暖房で、全館を暖めます。しかも室間の温度差ができないように、第3種換気で空調が行われています。この様な低温暖房は、住宅内に温度差が少ないので、病気になりにくい住宅になり、省エネルギーで経費が少なくて済みます。どうしてこの様な低温暖房が可能になるのか、これからその秘密を解き明かして行きましょう。

■省エネ法と省エネ基準の経緯 (旧「省エネルギー基準」が現行の等級)

「省エネ基準」等級2は1980年の「省エネ基準」、等級3は1992年の「新省エネ基準」、等級4は1999年の「次世代省エネ基準」のことです。大手メーカーが、省エネ基準「最高等級4」と宣伝している現行の2018年「次世代省エネ基準」も19年前と変わらない低性能基準です。

従来の住宅は何が問題だったのか?

■個室暖房が主流で、暖房室と無暖房室の温度差は10℃以上も普通!

■石油ストーブの800℃の高温暖房でも個室暖房。

どんなに高温のストーブでも、断熱性・気密性能が悪い住宅では、壁からの冷輻射熱で暖房は効きません。壁や窓辺で冷気を感じる住宅や、窓ガラスに結露している住宅は、断熱・気密性能に問題がある住宅です。トイレや浴室が寒い住宅は、重大な疾病を発症させる危険な住環境です。

■暖房が効かない理由は、断熱不良と気密不良の隙間。

断熱・気密性能が低い住宅の漏気

暖房を行うと空気が膨張し、大きな力が壁や屋根・床を押します。隙間があるとそこから室内の暖房熱と共に水蒸気も逃げて行きますが、外気に冷やされて水蒸気は結露に変わり住宅を腐らせる原因になっています。

草原住宅は「全館空調」を「循環空調」に?

■機械力による力任せの「全館空調」ではなく、シンプルな「循環空調」!

■断熱不良・気密不良の住宅は、各室にエアコンが必要。

暖房が効かない住宅は、冷房も効きません。各居室にエアコンが必要で、運転中は冷え過ぎ、止めると暑いと言う真夏の寝苦しい憂鬱な夜を迎えます。熱帯夜の夜、エアコンによる冷え過ぎが嫌で、エアコン冷房を嫌うお年寄りは、常に熱中症を罹患する危険な状態に置かれています。

■異常高温が常態化し益々重要な住宅性能。

断熱・気密性能が低い住宅の熱の侵入

エアコンが欠かせない現在、各居室でエアコンを運転することは、冷房経費が掛かりすぎます。住宅空間を開放しエアコン1台で暖冷房を行う為には、断熱・気密性能という基本的な住宅性能と共に、空気の循環が重要になります。